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タイルの割付けとは?外装壁・内装壁それぞれの割付け方法をご紹介

タイル張りの効率化、および美しい仕上がりを実現するためには「タイルの割付け」が欠かせません。あらかじめタイルをどのように割付けるか定めることで、無駄なくきれいにタイル張りを進められます。

この記事では、タイルの割付けの概要や目的、割付図のメリット・デメリットと作成方法、外装壁タイルと内装壁タイルそれぞれの割付け方法について解説します。ぜひ参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.タイルの割付けとは?その目的は?
  2. 2.割付図とは?メリット・デメリットと作成方法
    1. 2.1.割付図のメリット・デメリット
    2. 2.2.割付図の一般的な作成方法
  3. 3.外装壁タイルの割付け方法
  4. 4.内装壁タイルの割付け方法
  5. 5.まとめ

タイルの割付けとは?その目的は?

タイルの割付けとは、建築物やタイル張りの範囲にあわせて、タイル割りを決定する作業のことです。さまざまなサイズ・色のタイルを用いてデザインを作る場合はもちろん、同じサイズ・色のタイルを均一に張る場合も割付けが必要になります。

割付けの目的は、主に「タイル張りを意匠的に美しく見せるため」「タイル張りの施工効率を高めるため」の2つです。

仮に割付けを行わなかった場合、思うようなデザインにならなかったり、タイルを均一に張れずアンバランスな仕上がりになったりする可能性があります。このような事態になるとタイルを張り直さなければならず、想定以上の時間と労力がかかってしまいます。最悪の場合、顧客からのクレームにつながりかねません。

その点、割付けを行えば「どこにどうタイルを張るか」を明確にできるため、効率的かつ美しくタイル張りが行えます。

割付図とは?メリット・デメリットと作成方法

タイルの割付けでは、タイル張りの範囲や張り方、基準目地幅などを図面に書き起こします。この図面のことを「割付図」といい、タイル張りを効率よく進めるため、そして意匠的に美しい仕上がりにするために欠かせません。

割付図のメリット・デメリット

割付図を作成することには、以下のようなメリット・デメリットがあります。

▼割付図のメリット・デメリット

メリット

デメリット

  • タイル張りの設計図となる
  • 仕上がりをイメージしやすい
  • 開口部などとの取り合いが分かりやすい
  • 作成の手間がかかる
  • 変更・追加の柔軟性が低い

割付図は、いわばタイル張りの指針です。どこにどのようにタイルを配置するか明確に示すことができるため、タイル張りの仕上がりを視覚的に理解できるようになります。担当者一人ひとりが共通の完成イメージを持ったうえで施工を進められることから、認識の相違によるミスやトラブルを防ぎやすくなります。

割付図の一般的な作成方法

割付図は、一般的に以下の手順で作成します。

  1. タイル張りの範囲を確認する
  2. タイルの規格(材質・寸法・面状・厚さなど)と張り方を確認する
  3. 基準となる目地幅を決める
  4. 基本となる図面(平面図・立面図など)を描く
    床にタイルを張る場合は、家具や建具、設備の配置も図示する
  5. タイルの割付けを行う
  6. 細かな寸法指示を拡大した図面で示す

大切なことは、施工範囲の寸法や形状、施工部位の用途、タイルの規格などをあらかじめ確認することです。これらの確認を怠ると、図面上では納まりのよい仕上がりになっていても、実際の現場では割付図どおりにならないというトラブルに発展しかねないため、十分にご注意ください。

外装壁タイルの割付け方法

外装壁は面積が大きいため、一定の範囲に区分してその範囲内で割付けを行うのが一般的です。なお、割付けのために区分した範囲は「スパン」といいます。

外装壁に同じスパンが並んでいる場合は、ひとつのスパンで割付けを行えば、あとは繰り返しで問題ありません。もし異なるスパンがある場合は、あらためてそのスパンの割付けを行います。異なるスパンを同じ目地幅で割付けたい場合は、隣接するスパンを含めて割付ける、または外装壁全体で割付けを行い調整しましょう。

窓廻りの割付けは、特殊な形状の役物タイルを用いる前提で行います。曲・屏風曲タイルの使用が一般的のため、覚えておきましょう。

出隅(外側に突出した角)でも同様に曲タイルを用いるのが一般的ですが、目地幅調整や平物が小さくならないようにするための調整などが必要になることもあるため、その点を踏まえて割付けを行いましょう。

柱型の割付けを行う際は、割り方に注意が必要です。割り方によっては使用する役物タイルの種類が増え、コストが高くなることがあるため、柱見付け(正面)および抱き(側面)の寸法を多少ふかしたり削ったりして調整しましょう。

内装壁タイルの割付け方法

内装壁のタイル張りでは、タイル・目地幅とも規格寸法が決まっているため、基本的には目地による寸法調整を行わずに割付け、割切れない場合はタイルを切断して納めます。

水平方向の割付けには、主に「心割りによる納め方」と「片割りによる納め方」の2パターンがあり、それぞれ以下のような特徴があります。

▼水平方向の割付け

割付けの種類

特徴

心割りによる納め方

心割りとは、タイルを張る部位の中心を基準として左右にタイルを割付ける方法です。目地を心として割付ける「目地心割」と、タイルの中心を心として割付ける「タイル心割り」があります。視線の向く正面(見付け)の壁は、原則として心割りにします。

片割りによる納め方

片割りとは、タイルを張る部位の左右のどちらかを基準としてタイルを割付ける方法です。主に、壁面が大きく同時に左右を見渡すことができない場合や、側面(見返り)の壁で採用します。

垂直方向の割付けで天井まで張り上げる場合は、天端から割付け、切り物は床にのみ込ませるのが一般的です。一方で腰まで張る場合は、上端に片面取を使い、切り物は床にのみ込ませます。

出隅は主視線に対して目地を隠すように割付け、見えがかり面には片面取を使用します。入隅は、主視線に対して目地を隠すように割付けましょう。

まとめ

この記事では、タイルの割付けについて以下の内容を解説しました。

  • タイルの割付けとは、タイル張りをする前にタイルをどこに配置するか計画し、建築物の決められた範囲に印を付ける作業のこと
  • 割付けの目的は、主に「タイル張りを意匠的に美しく見せるため」「タイル張りの施工効率を高めるため」の2つ
  • 割付図とは、タイルの配置や目地を書き起こした図面のこと
  • 割付図を作成するメリットには「タイル張りの設計図となる」「仕上がりをイメージしやすい」「開口部などとの取り合いが分かりやすい」などがある
  • 一方でデメリットには「作成の手間がかかる」「変更・追加の柔軟性が低い」などがある
  • 外装壁はスパンごとに割付けるのが一般的で、窓廻りや出隅の割付けでは役物タイルを用いる
  • 内装壁のタイル張りでは、基本的には目地による寸法調整を行わずに割付け、割切れない場合はタイルを切断して納める

タイルの割付けは、タイル張りを効率よく進めるため、そして意匠的に美しく見せるために欠かせない作業です。割付図の作成には手間がかかるものの、それを惜しまないことで、顧客に喜んでもらえるタイル張りを実現できます。

今回ご紹介した内容を参考に、施工範囲の寸法や形状、施工部位の用途、タイルの規格に応じた割付けを行ってみてください。

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