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舗装用床タイルとは|安全性や視認性に配慮したタイル張りの基本情報

すべての人にやさしい環境を作るためには、舗装用床タイルにこだわることが重要です。具体的には、安全性・視認性に配慮して舗装用タイルの種類や色を選ぶ必要があります。

この記事では、舗装用床タイルの特徴や主な施工部位、おすすめの商品をご紹介します。あわせて、視覚障がい者に配慮した舗装用床タイルについても解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.舗装用床タイルとは?どのような場所で求められる?
  2. 2.LIXILのおすすめ舗装用床タイル3選
    1. 2.1.メトロポリスEX
    2. 2.2.ピアガイアEX
    3. 2.3.ピアッツァ OXシリーズ
  3. 3.視覚障がい者に配慮した舗装用床タイルとは
    1. 3.1.輝度比とは
    2. 3.2.施工部位の例
  4. 4.視覚障がい者用床タイル「ルシダ」のすすめ
  5. 5.まとめ

舗装用床タイルとは?どのような場所で求められる?

舗装用床タイルとは、主に屋外の床を安全に舗装する目的で用いられるタイルです。耐久性・耐候性に優れており、形状や面状、質感の種類が豊富なことから、さまざまな用途に合わせて使用できます。

舗装用床タイルが求められる場所には、例えば「車椅子やベビーカーが通る傾斜路」「不特定多数の人が行き来する公共・商業施設」が挙げられます。

仮に、車椅子やベビーカーが通る傾斜路が凹凸していたり、雨天時の水はけが悪かったりすると、転倒やスリップなどの危険につながりかねません。そのため、傾斜路は「平坦ですべりにくく水はけのよい床面」にする必要があります。

公共・商業施設は、健常者から障がい者、大人から子どもまでさまざまな人が往来するため、床面に多角的な安全性・快適性が求められます。例えば、多数の人が行き来する場所だからこそ耐摩耗性や割れへの耐性、汚れにくさを高める必要があるほか、車椅子の方や高齢者の利用を考慮しすべりにくい床材を使用することが重要です。

LIXILのおすすめ舗装用床タイル3選

では、舗装用床タイルには具体的にどのような種類があるのでしょうか。以下で、LIXILのおすすめ商品をご紹介します。

メトロポリスEX

メトロポリスEX』は、やさしい風合いで使いやすいカラーをそろえた舗装用タイルです。「歩道用スロープ(Fパターン)」や「視覚障がい者用」などさまざまな種類があり、例えば前者は歩きやすさ・車椅子の走行のしやすさを考慮し、凸形状の高さを極小にした仕様になっています。

メトロポリスEX

実際に、当社比で従来のスロープタイルより車いす・ベビーカー走行時の振動を軽減できていることが分かります。

ピアガイアEX

ピアガイアEX』は、天然石に近い風合いと穏やかな色調の舗装用タイルです。メトロポリスEXと同じく、凸形状の高さを極小にしつつすべり抵抗値を確保した「歩道用スロープ(Fパターン)」、足裏の感覚で誘導や位置を認識できるようタイルの表面に突起をつけた「視覚障がい者用」があります。色合いや厚さの特注が可能なため、施工部位に合わせたオリジナルのタイルで舗装ができます。

ピアッツァ OXシリーズ

ピアッツァ OXシリーズ』は、さまざまな形状と機能性により自在なデザインを可能にする舗装用タイルです。「歩道用スロープ」と「車道用スロープ」があり、どちらもすべり止め機能に優れています。そのうえ、落ち着いたカラーバリエーション(※)となっているため、機能性を高めながら洗練された空間づくりが行えます。

※歩道用スロープと車道用スロープでカラーバリエーションは異なります。

視覚障がい者に配慮した舗装用床タイルとは

舗装用床タイルには、上述したスロープタイルのほかに「視覚障がい者用床タイル(点字ブロック)」もあります。屋外の歩道や公共施設の床でよく見る、表面に線状や点状の突起がついたタイルのことです。

▼視覚障がい者用床タイルの種類

種類

特徴

誘導ブロック(線状ブロック)

進行方向を表す役割があります。視覚障がい者が足裏または白杖で突起を確認しながら、突起の方向に従って進めるように設置します。

警告ブロック(点状ブロック)

危険な場所や誘導対象施設の位置を表す役割があります。主に階段や横断歩道、案内板、障害物の前、駅のホームの端などに設置します。

突起がある視覚障がい者用床タイルは、そのまま施工するだけでも弱視者に配慮した舗装になりますが、色にこだわることでバリアフリーをより強化できます。

具体的には、弱視者にも認識してもらいやすい「色の明暗」を利用し、「周辺の床材の色と十分な輝度比を持った視覚障がい者用床タイル」を選ぶのがポイントです。

輝度比とは

対象面の明るさを表す指標を「輝度」といい、組み合わせた2種類の面または点から発散する輝度の比のことを「輝度比」といいます。輝度比が大きいほど明暗のコントラストが大きく、視認性が高まるのが特徴です。

施工部位の例

視覚障がい者用床タイル

視覚障がい者用床タイルの施工部位には、例えば屋内外の通路が挙げられます。健常者・障がい者を問わず、不特定多数の人が往来するからこそ、輝度比を踏まえて視覚障がい者用床タイルと周辺の床材を対照的な明るさにすることが重要です。

基本的には輝度比2.5以上を確保するのが望ましく、もし輝度比の確保が困難な場合は視覚障がい者用床タイルの両脇に暗色のタイルを配置する工夫が求められます。

視覚障がい者に配慮した舗装では、必ずしも視覚障がい者用床タイルを使用するわけではありません。輝度比を考慮したタイル張りによって、弱視者が安全に通行できる環境を作るケースもあります。

階段の段鼻に対する施工

その一例として挙げられるのが、階段の段鼻に対する施工です。

仮に、足を下ろす「踏板」と踏板の先端を指す「段鼻」が同色の場合、階段が平面に見えてしまう可能性があり、これはつまづきや転倒を引き起こす原因となります。安全性を確保するためには、輝度比を意識して踏板と段鼻の色にコントラストを持たせる必要があります。そうすることで健常者も弱視者も段差を認識しやすくなり、安全に上り下りができるようになります。

視覚障がい者用床タイル「ルシダ」のすすめ

視覚障がい者用床タイルは一般的に濃い黄色をしており、これは視覚障がい者・弱視者が認識しやすいよう、あえて目立つ色合いになっています。

一方で「黄色いタイルは景観を損ねるのではないか」という懸念から、建築家やデザイナーはなるべく利用を避けたいと考えることが多く、両者のニーズを満たすのは極めて困難でした。

しかし、このたびLIXILが東京大学との共同開発により、誘導・警告ブロックとしての視認性・記号性を確保しつつ、景観との調和も考慮した色調の視覚障がい者用床タイル『ルシダ』を開発しました。

視覚障がい者用床タイル、ルシダ

ルシダで採用された「クールイエロー」は、従来の黄色に比べて主張が弱く、パステルチックな色合いをしているのが特徴です。さまざまな空間に溶け込みやすいことから、景観を損ねるリスクが軽減されています。

また、クールイエローはさまざまな疾患の弱視者から「従来の黄色に比べて夕方の視認性が高い」と評価されています。

この点から、ルシダはこだわった景観を邪魔しないだけでなく、従来の黄色と遜色ない視認性を発揮する、新たな視覚障がい者用床タイルといえます。この機会にぜひ利用をご検討ください。

まとめ

この記事では、舗装用床タイルについて以下の内容を解説しました。

  • 舗装用床タイルとは、主に屋外の床を安全に舗装する目的で使われるタイル
  • 舗装用床タイルが求められる場所には、「車椅子やベビーカーが通る傾斜路」「不特定多数の人が行き来する公共・商業施設」などがある
  • 舗装用床タイルには、表面に線状や点状の突起がついた「視覚障がい者用床タイル(点字ブロック)」もある
  • 視覚障がい者用床タイルを施工する際は「周辺の床材の色と十分な輝度比を持った視覚障がい者用床タイル」を選ぶことが重要
  • 視覚障がい者用床タイルの施工部位には、例えば屋内外の通路がある
  • 輝度比を考慮したタイル張りによって、弱視者が安全に通行できる環境を作るケースもある
  • 例えば、輝度比を意識して階段の踏板と段鼻の色にコントラストを持たせることで健常者も弱視者も段差を認識しやすくなる

舗装用床タイルは、健常者はもちろん、ベビーカーを押す子育て世帯や足が不自由な高齢者、さまざまな障がいを持つ方がそれぞれのハンディキャップの影響を受けず、安全かつ快適に通行できるよう舗装するために欠かせない建材です。

傾斜路や公共・商業施設の床、階段などに積極的に配置することが求められるため、今回ご紹介した輝度比を踏まえながら施工してみてください。

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