
タイルにはどのような種類がある?押さえておきたい分類とそれぞれの特徴
タイルと一言でいっても、その種類はさまざまです。建築材料として適切なタイルを選ぶには、種類について理解を深める必要があります。
この記事では、タイルの基本情報や種類について解説します。あわせてLIXILのおすすめタイルもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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タイルとは
タイルとは、建物の壁や床を覆う陶磁器製の建築材料です。ラテン語で「ものを覆う」を意味する「tegula(テグラ)」が語源といわれています。
タイルは、広辞苑では「壁または床にはる小片状の薄板」と定義されており、材質までは決められていません。そのため、木片やプラスチックなど、焼き物以外の小片状の薄板も厳密にはタイルに分類されますが、建築業界では主に「陶磁器製の小片状の薄板」をタイルといいます。
タイルの種類は、成形方法や強制吸水率、用途によって細かく分類されます。適切な商品を選ぶためには、どのような種類があり、それぞれどのような特徴があるのかを理解することが重要です。
タイルの種類は「JIS規格」によって定められている
タイルの種類は「JIS規格」によって定められており、成形方法と強制吸水率の組み合わせに応じて6パターンに分類されています。
まずは、成形方法と強制吸水率、それぞれの分類から解説します。
タイルの成形方法
成形方法は「押出し成形」と「プレス成形」の2つに分類されます。
押出し成形
押出し成形とは、含水率の高い原料を押出し成形機で“ところてん”のように板状に押し出し、所定の形状・寸法に切断して成形する方法です。水分を含んだ原料を使用するため収縮やひずみが生じやすいものの、それらは焼き物ならではの風合いにもなります。
プレス成形
プレス成形とは、乾燥させ細かく粉砕した含水率の低い原料を、高圧プレス成形機で押し固めることで所定の形状・寸法に成形する方法です。厚み・形状が均一になること、そして同じ寸法で大量生産できることが特徴です。
タイルの強制吸水率
強制吸水率は「I類」「II類」「III類」の3つに分類されます。
I類
I類に該当するタイルの特徴は以下のとおりです。
- 【強制吸水率】3.0%以下
- 【主な原料】粘土・長石・陶石 など
- 【焼成温度】1,200〜1,350℃
強制吸水率が低く強度が高いため、雨の影響を受ける外装のほか、キッチンや洗面所など水回りの内装での使用に適しています。
II類
II類に該当するタイルの特徴は以下のとおりです。
- 【強制吸水率】10.0%以下
- 【主な原料】粘土・長石 ・シャモットなど
- 【焼成温度】1,200℃前後
外装と内装、どちらの使用にも適しているのが特徴です。押出し成形で成形されることが多いため、焼き物ならではの風合いが楽しめます。
III類
III類に該当するタイルの特徴は以下のとおりです。
- 【強制吸水率】50.0%以下
- 【主な原料】陶土・石灰 など
- 【焼成温度】1,000〜1,200℃
強制吸水率が高いうえに、細かい穴がたくさん空いた「多孔質」の構造で柔らかいため、主に内装に使われます。
JIS規格によるタイルの分類表
成形方法と強制吸水率の組み合わせに応じたタイルの分類は以下のとおりです。
成形方法 |
強制吸水率 |
||
I類(3.0%以下) |
II類(10.0%以下) |
III類(50.0%以下) |
|
押出し成形(A) |
A I |
A II |
A III |
プレス成形(B) |
B I |
B II |
B III |
タイルのカタログや商品ページでは、一般的に「A I」「B II」などの表記でタイルの種類を明記しています。そのため、こちらの分類表を基にタイルの特徴や用途区分を確認し適切な使用部位を判断してください。
使用部位別に見るタイルの種類
タイルは使用部位別にも分類され、主に「内装壁」「外装壁」「床(内装・外装)の3つの種類があります。
内装壁タイル
建物の内壁に張るタイル全般を指します。一般的には、キッチンや洗面所、トイレなど、水回りの壁に使われます。サイズはさまざまで100mm角が主流ですが、なかでも最近ではブリック形状と呼ばれる長方形の形状(300x75mm角など)が人気です。
LIXILの『ジキーナ』は、カラーバリエーションが豊富な『BⅠ【磁器質】』の内装壁タイルです。原色から淡い色まで揃っているため、好みの色合いに仕上げられます。また、100mm角で使いやすい点も魅力です。
LIXILの『レトログレイズ』は、ゆらぎのある光沢感と色幅を持った、懐かしい印象が特長のタイルです。釉薬の深みのある色と質感、やわらかい表情が、屋内の壁や木を使った空間と相性がよく、レトロで居心地のよい空間を作り上げます。
外装壁タイル
建物の外装壁に張るタイル全般を指します。日差しや雨風にさらされるため、耐久性・耐凍害性に優れているタイルがよく使われます。サイズに関しては小口平や二丁掛平が主流ですが、近年はボーダー形状や600mmを超える大きなサイズも使われるようになっています。
LIXILの『火色音(ひいろね) 土もの』は、オーソドックスな土ものの表情と質感が、焼きもの本来の彩りを感じさせる外装壁タイルです。カラーバリエーションが豊富で、ベージュ系・ブラウン系・ブラック系が揃っているため、好みにあわせて外装を彩れます。
LIXILの『ストーンタイプコレクション ボーダーミックスL』は、厳選された最高級の石種がモチーフで、上質な美しい壁面を創造する外装壁タイルです。石積みを思わせる3種の厚み差のあるボーダータイルが、壁面に力強い迫力と洗練された高級感をもたらします。
床タイル
外装・内装を問わず、床に張るタイル全般を指します。外装と内装、いずれにせよ人が上を歩いたりものを置いたりすることになるため、衝撃や摩擦に強く、汚れづらく滑りづらいタイルがよく使われます。
LIXILの『ヴィコレ サンドリネア(外床タイプ・内床タイプ)』は、砂岩調の繊細な流れをベースに自然なリズムで散りばめられた筋模様が特長の床タイルです。ウォーム系のナチュラルベージュを中心に明るい色彩が揃っているため、開放的で居心地のよさを感じる空間づくりが叶います。
LIXILの『トリロジー NX』は、施釉磨きの大理石調が目を引く床タイルです。白系を中心とした淡いカラーがインテリアを引き立てると同時に、日常の空間に高級感をプラスします。磨き面・マット面の2種類があるため、好みにあわせて選べます。
釉薬の有無で見るタイルの種類
釉薬(うわぐすり)とは、タイルにツヤや光沢を出したり、意匠性を高めたりするための液体状の原料です。焼成前に素地の表面に塗布します。
タイルは釉薬の有無によっても分類され、「施釉タイル」と「無釉タイル」の2つの種類があります。
施釉タイル
素地の表面に釉薬をかけて焼成したタイルです。一般的にタイルの表面がガラス質になるため、水回りでの使用に向いています。汚れがつきにくいためお手入れも簡単です。
釉薬にはさまざまな種類があり、なかでも代表的なのは光沢がある「ブライト釉」と光沢のない「マット釉」です。
施釉方法
施釉方法には、全面に均質な施釉ができる「幕がけ」や、大理石や木目などのデザインデータをダイレクトに再現する「デジタル加飾」があります。
このほかにも、シルク・ロト・ボタ・ドブ漬け・粉など、さまざまな施釉方法があります。
無釉タイル
釉薬を施さず、素地がそのまま表面となるタイルです。素地本来のよさを直に感じることができます。
無釉タイルの色には、粘土自体に含まれている鉄分などの呈色によるもの(土もの)と、白色の素地に顔料(酸化金属およびその精製混合顔料)を添加配合して着色するもの(練り込み)があります。
まとめ
この記事では、タイルの基本情報や種類について以下の内容を解説しました。
- タイルとは、建物の壁や床を覆う陶磁器製の建築材料
- タイルの種類はJIS規格によって定められている
- タイルは用途別にも分類され「内装壁」「外装壁」「床」の3つがある
- タイルは釉薬の有無でも分類され「施釉タイル」と「無釉タイル」がある
タイルの種類はJIS規格によって定められており、成形方法と強制吸水率の組み合わせごとに6パターンに分類されています。また、用途別・釉薬の有無でも分類されています。それぞれに特徴があるため、適切なタイルを選ぶためには種類について理解しておくことが重要です。今回ご紹介した内容をぜひ押さえておいてください。
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