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床タイルの施工で考慮したい「すべり」とは|主な原因と耐滑り性試験について

「床タイルはすべらないほどよい」と考えている方もいるかもしれませんが、それは正しくありません。たしかに、すべるタイルは転倒やケガを招く可能性がありますが、すべらなさすぎるタイルにも押さえておきたい注意点があります。

この記事では、床タイルの施工で考慮したい「すべり」に焦点をあて、基本となる考え方について解説します。また、床タイルがすべる主な原因や、水濡れする床タイルのすべり抵抗を測る「耐滑り性試験」についても解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。

目次[非表示]

  1. 1.床タイル選びで重要な「すべりにくさ」とは
  2. 2.床タイルはなぜすべる?主な3つの原因
    1. 2.1.1.床タイルの面状
    2. 2.2.2.床タイルの汚れ
    3. 2.3.3.人が選ぶ履物や身体的な要素
  3. 3.水濡れする床タイルのすべり抵抗を測る「耐滑り性試験」とは
    1. 3.1.試験内容
    2. 3.2.最適値
  4. 4.用途区分別にご紹介!LIXILのおすすめタイル
    1. 4.1.【外装床】ヴィコレ サンドリネア 外床タイプ
    2. 4.2.【大浴場やプールサイドの床】グラヴィナ NX
    3. 4.3.【大浴場やプールサイドの床】ストーンJ
  5. 5.まとめ

床タイル選びで重要な「すべりにくさ」とは

床に施工するタイルを選ぶ際は、基本的に「すべりにくいかどうか」をよく確認する必要があります。なぜなら、すべる床は転倒やケガの原因となるからです。

特に浴室や洗面室、キッチンなどの水まわりの床は、ほかの部位に比べて濡れやすいことから、耐水性が高くすべりにくい床タイルを選ぶことが重要です。

ただし、必ずしもすべりにくい床タイルが望ましいというわけではありません。すべりにくさにこだわるあまり、すべらなさすぎる床タイルを施工した場合、清掃性に欠けることがあります。モップや雑巾でお手入れをしようとすると引っ掛かりが生じ、うまく掃除できないことがあるのです。この場合、床タイルに汚れやゴミがつきやすくなり、劣化を早めてしまう可能性があります。

つまり、床タイルはすべりやすくてもすべりにくくてもNGということです。施工部位に応じて「どの程度のすべりにくさが望ましいか」をよく考えて、床タイルを選ぶことが重要です。

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床タイルはなぜすべる?主な3つの原因

床タイルは施工部位に適したすべりにくさを考慮して張る必要がありますが、選び方を誤ったりお手入れを怠ったりすると、すべりやすくなることがあります。

1.床タイルの面状

床タイルにはさまざまな面状があり、例えば平滑なタイプや凹凸したタイプなどがあります。施工部位によってどの面状の床タイルが適切かは異なり、仮に適合しない床タイルを選んでしまうとすべりやすくなってしまいます。

LIXILをはじめとするタイルメーカーでは、施工部位別に商品をまとめていることが多いため、そのラインナップを参考に床タイルを選ぶことをおすすめします。

2.床タイルの汚れ

浴室やトイレなら水あか、キッチンや厨房なら油汚れ、屋外なら雨水など、床タイルには施工部位に応じた汚れが付着します。これらを放置すると足裏・履物底と床タイルとの間に生じる摩擦力が弱まり、すべりやすくなることがあります。

すべりにくい床タイルの性能を無駄にしないためには、こまめなお手入れが欠かせません。

3.人が選ぶ履物や身体的な要素

同じ床タイルでも、いつもスニーカーを履いている人が革靴を履いて歩行すると、すべりやすさを感じることがあります。これは、スニーカーのソールに比べて革靴のソールのほうが摩擦力が低いことに由来しています。

また、加齢による身体機能の低下に伴いすり足で歩行する高齢者も多く、こうした身体的な要素が原因ですべりやすくなることもあります。

水濡れする床タイルのすべり抵抗を測る「耐滑り性試験」とは

浴室や洗面室、屋外など、水濡れの可能性がある部位に施工する床タイルのすべり抵抗は、耐滑り性試験で測定します。

試験内容

耐滑り性試験では、土足歩行の場合はC.S.R、素足歩行の場合はC.S.R・Bですべり抵抗を測定します。

▼すべり抵抗の測定方法

測定方法

内容

C.S.R

水濡れした床を土足で歩行する場合を想定したうえで、床材のすべり抵抗を数値化します。

C.S.R・B

水濡れした浴室床を裸足で歩行する場合を想定したうえで、床材のすべり抵抗を数値化します。

これらは、タイルの表面に泥水(濃・淡)や雨水を想定した試験液をまいて、785Nの鉛直荷重をかけたすべり片を斜め上方に引っ張り、すべり始めたときの抵抗(引張荷重:PN)を鉛直荷重で除して求めます。

最適値

すべり抵抗の最適値は、施工部位や環境で異なるため一概には言及できません。ここでは目安として、日本建築学会の推奨値をご紹介します。

▼日本建築学会のC.S.Rの推奨値

床の種類

部位

推奨値

土足で通行する床

  • 敷地内の通路
  • 建築物の出入口
  • 屋内の通路
  • 階段の路面・踊り場
  • 洗面室・トイレ

C.S.R=0.4以上

  • 傾斜路(傾斜角:θ)

C.S.R - sinθ=0.4以上

  • 客室の床

C.S.R=0.3以上

国土交通省『高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準』を基に作成

▼日本建築学会のC.S.R・Bの推奨値

床の種類

部位

推奨値

素足で通行し、大量の水や石鹸水がかかる床

  • 浴室・大浴場
  • プールサイド
  • シャワー室・更衣室

C.S.R・B=0.7以上

  • 客室の浴室
  • シャワー室

C.S.R・B=0.6以上

国土交通省『高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準』を基に作成

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タイルの強度とは?影響する2つの指標と各種試験について解説

用途区分別にご紹介!LIXILのおすすめタイル

床タイルは、施工部位や用途区分に応じたすべり機能を備えています。そのため、床タイルを施工する際は「どこにどのような目的でタイルを張るか」をよく考えて、使用するタイルを選ぶことが大切です。

【外装床】ヴィコレ サンドリネア 外床タイプ

外装床にタイルを張る場合は『ヴィコレ サンドリネア 外床タイプ』がおすすめです。すべりにくい面状と防汚・清掃性を併せ持つマイクロガードフロア仕様のため、雨風に晒される外装床への施工に最適といえます。

ウォーム系のナチュラルベージュを中心に明るい色が揃っていることから、オフィスやマンションエントランス、住空間まで明るく居心地よい空間に仕上げます。

【大浴場やプールサイドの床】グラヴィナ NX

大浴場やプールサイドの床には『グラヴィナ NX』がおすすめです。すべりにくさとお手入れのしやすさを両立したマイクロガードフロア仕様で、水まわりはもちろん、外装床にも施工できるため、広範囲の床で一貫したデザインを実現できます。

粒状の鉱物が施されたキラキラと輝く質感も魅力で、リラクゼーション空間に高級感をもたらしてくれます。

【大浴場やプールサイドの床】ストーンJ

ストーンJ』も大浴場やプールサイドの床におすすめのタイルです。強制吸水率が小さい「I類」のタイルであり、耐水性が高くすべりにくいのが特長です。

日本を代表する天然石の琉球石灰岩・大谷石・十和田石をモチーフにしており、高精細加飾でリアルな石の風合いを再現していることから、趣のある空間づくりがかないます。

まとめ

この記事では、床タイルのすべりについて以下の内容を解説しました。

  • 床タイルは、すべりやすくてもすべりにくくてもNG
  • 施工部位に応じて「どの程度のすべりにくさが望ましいか」をよく考えて、床タイルを選ぶことが重要
  • 施工部位に適合しない床タイルを選んだり、床タイルに付着した汚れを放置したりすることは、すべりの原因となる
  • 水濡れの可能性がある部位に施工する床タイルのすべり抵抗は、耐滑り性試験で測定する

床タイルは、基本的に「すべりにくいかどうか」を基に選びます。ただし、すべり抵抗が高くすべらなさすぎる床タイルを選ぶと、清掃性が欠けて汚れが付着しやすくなり、これが原因ですべりやすくなることがあります。そのため、すべりにくいかどうかを重視しすぎず、施工部位に適したすべり抵抗の床タイルを選ぶことが重要です。

タイル施工のプロとして、顧客が安全に過ごせる環境を構築するために、ぜひ押さえておいてください。

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