catch-img

引っ掛けて張る外装壁タイル「ベルパーチ」とは?主な特長・メリットと施工方法を解説

外装壁タイルの選定において、意匠性の追求と施工後のメンテナンス負荷、そして長期的な安全性の確保をどう両立させるかは設計者にとって共通の課題です。

LIXILの『ベルパーチ』は、専用の下地にタイルを引っ掛けて固定する独自の乾式工法であり、これらの課題の解決につながるシステムです。

この記事では、ベルパーチの定義や設計上のメリット、工法の仕組みについて解説します。

目次[非表示]

  1. 1.ベルパーチとは|引っ掛けて張るタイルとその工法
  2. 2.短期施工と確かな仕上がりをかなえる!ベルパーチの特長・メリット
    1. 2.1.実績に裏付けられた耐久性
    2. 2.2.スピーディで美しい仕上がり
    3. 2.3.ナノ親水の基準をクリアした外装壁タイル
    4. 2.4.焼きものならではの風格ある存在感
    5. 2.5.調査に関する経済的負担の軽減
  3. 3.ベルパーチ工法の仕組みと設計・施工における禁止事項
    1. 3.1.ベルパーチの基本構造
    2. 3.2.ベルパーチの設計・施工における禁止事項
  4. 4.豊富なラインナップから厳選!LIXILのおすすめベルパーチ3選
    1. 4.1.ベルパーチ ラフィカ[ブリックタイプ]
    2. 4.2.ベルニューズ デゼルト[ブリックタイプ]
    3. 4.3.ベルニューズ リザーチェⅢ[ブリックタイプ]
  5. 5.まとめ

ベルパーチとは|引っ掛けて張るタイルとその工法

ベルパーチとは、引っ掛けて張る外装壁タイルそのもの、およびタイルの裏面に設けられた突起を専用の下地の溝に噛み合わせて固定する施工方法(乾式工法)を指します。接着剤の接着力だけに頼るのではなく、物理的な支持構造を持つことが最大の特長であり、剥落に対する信頼性を備えています。

ベルパーチは住宅の外装材として広く採用されているほか、非住宅建築においても「アスロックタイルハンギング」として、押出成形セメント板(アスロック)と組み合わせた外壁システムに採用されています。

短期施工と確かな仕上がりをかなえる!ベルパーチの特長・メリット

ベルパーチは独自の固定システムにより、従来の施工方法では得られない多くの付加価値を建物にもたらします。

実績に裏付けられた耐久性

ベルパーチの「引っ掛けて張る」という仕組みは、躯体の動きによるヒビ割れや剥離のリスクの軽減につながります。また、耐候性に優れているため、長期にわたって外観の美しさを保ちやすいのも特長です。

スピーディで美しい仕上がり

ベルパーチは、専用の下地の溝に合わせてタイルを配置するため、熟練の技術を要する目地割りや高さ調整が簡略化されます。これにより、工期短縮を実現しながら、誰が施工しても均一で美しい水平ラインを確保しやすくなります。

ナノ親水の基準をクリアした外装壁タイル

ベルパーチは、雨水で汚れを洗い流す防汚性能基準「ナノ親水」をクリアした外装壁タイルです。ベルパーチ表面の親水効果により汚れが付きにくく、また雨水で落ちやすくなっているため、優れた防汚性を発揮します。外壁の美観を長期的に維持でき、建物の資産価値を守ることにつながります。

関連記事:

ナノ親水タイルとは?きれいな外装壁を保つ仕組みとおすすめ商品をご紹介

焼きものならではの風格ある存在感

ベルパーチは、土が炎で変化した焼きものならではの色と質感、表情を持ちます。パネル材では表現できない深い陰影と重厚な質感は、建物のファサードに風格を与えます。

調査に関する経済的負担の軽減

ベルパーチは物理的にタイルを固定する施工方法のため、建築基準法に基づく10年ごとの外壁全面調査においてコストの削減が期待できます。

物理的固定の安全性が認められている箇所については、原則として目視のみの定期調査が可能となるため、足場を組んで行う全面打診調査による経済的負担の軽減につながります。

ベルパーチ工法の仕組みと設計・施工における禁止事項

ベルパーチは、下地となるベースサイディング、付属部材、仕上げ材となるタイル、接着剤で構成されています。

ベルパーチの基本構造

ベルパーチの基本構造

ベルパーチの構造としては、ベースサイディングのレール状の突起に、タイルの裏面に設けられた突起を嵌合させる仕組みです。基本的には「空目地(目地材の充填なし)」での仕上げとなり、タイルの背後を通気層が通ることで、冬場は内部の結露を防止し、夏場は室内温度の上昇を防いで住宅の冷房効果を高めます。

ベルパーチの設計・施工における禁止事項

ベルパーチの設計・施工には、以下の禁止事項があります。

  • 傾斜のある壁面への施工
  • 常時水のかかる場所への施工
  • 裏面から雨のかかる場所や塀などへの施工
  • 傾斜のあるパラペットへの施工
  • 集合煙突への施工
    ※実際に煙突として使用しないもの(飾り煙突)を除く
  • ベースサイディングの縦ジョイント部の突きつけ工事
  • 内付けサッシの使用
  • 基礎部モルタルへの埋込み施工
  • 上げ裏への施工

詳細やそのほかの禁止事項については、マニュアルでご確認ください。

関連資料:

ベルパーチ 設計・施工マニュアル

豊富なラインナップから厳選!LIXILのおすすめベルパーチ3選

LIXILでは、伝統的なレンガ調からモダンな石積み調まで、多様なテクスチャーのベルパーチを展開しています。

ベルパーチ ラフィカ[ブリックタイプ]

ベルパーチ ラフィカ[ブリックタイプ]

ベルパーチ ラフィカ[ブリックタイプ]』は、ゆったりと時を重ねた風合いを表現するブラスト加工が特徴的なベルパーチです。落ち着いた表情と豊かな色ムラが、格調ある邸宅に仕上げます。

ベルニューズ デゼルト[ブリックタイプ]

ベルニューズ デゼルト[ブリックタイプ]

ベルニューズ デゼルト[ブリックタイプ]』は、砂漠の砂を思わせるような、乾いた質感と繊細なテクスチャーが魅力のベルパーチです。風化した石の表情が、自然に溶け込む穏やかな住宅に調和します。

ベルニューズ リザーチェⅢ[ブリックタイプ]

ベルニューズ リザーチェⅢ[ブリックタイプ]_01

ベルニューズ リザーチェⅢ[ブリックタイプ]』は、石の素材感を強調した、シャープでモダンな印象を与えるベルパーチです。厚み感のあるハツリ調の面状が、落ち着いた陰影を感じさせます。

まとめ

この記事では、ベルパーチについて以下の内容を解説しました。

  • ベルパーチとは、専用の下地にタイルを引っ掛けて固定する乾式工法
  • 耐久性・防汚性が高く、接着力のみに頼らない構造で剥落を防止できる
  • 10年ごとの定期調査が原則目視のみで済むため、足場を組んで行う全面打診調査による経済的負担の軽減につながる
  • ベースサイディングのレールに合わせて引っ掛けるため、水平精度の高い仕上がりを容易に実現できる

ベルパーチは、引っ掛けて張る外装壁タイルそのもの、および専用の下地にタイルを引っ掛けて張る乾式工法を指します。ガイドに沿って施工できる仕組みにより、短期施工と安定した仕上がりが期待できます。ナノ親水の基準をクリアした防汚性や、焼きものならではの素材感も特長です。

LIXILでは、ベルパーチを豊富なラインナップでご用意しています。プロジェクトのコンセプトに合わせたタイルを選定することで、メンテナンス性に優れた美しい外装を実現しやすくなります。この機会にぜひ利用をご検討ください。

当サイト『INAX TILE LAB』は、100年の歴史をもつINAXのタイル総合情報サイトです。
自社生産品から海外の最新トレンド商品、実際の施工事例まで、空間デザインの発想のヒントとなる情報を発信しています。この機会にぜひINAXのタイルをチェックしてみてください。


カタログ閲覧・請求
施工事例詳細やマニュアル・ノウハウの資料ダウンロード

人気記事ランキング